赤帽で荷物を送る

荷物の宅配サービスや引越サービスでよく知られているのが、赤帽です。町でも赤帽の車両を見かけることがありますよね。

 

でも、認知度が高いわりには、実際に利用したことがある方は多くないのではないでしょうか。

 

こちらのページでは、赤帽で送ることができる荷物のサイズ、料金システム、赤帽のサービスまで、赤帽を利用して荷物を送る場合の基礎知識を紹介します。

 

 

 

はじめに。赤帽とは

赤帽は個人事業主で構成される、事業協同組合です。農業組合や漁業組合と同じですね。

 

町で赤帽の営業所を見かけることがありますが、あれは「赤帽の支社」ではなく、ひとつひとつが独立した運送業者で、赤帽の協同組合に加入している業者、ということになります。

 

 

赤帽の特徴

赤帽の特徴

 

赤帽は基本的に軽自動車による運送業者の組織です。そのため、荷物を運ぶ車両は、軽トラックやワンボックス車など、すべて小型のものになります。大型トラックによる運送は依頼することはできません。

 

また、赤帽の契約は、すべて車両貸切による運送で、ここが宅配便との大きな違いです。

 

宅配便で運ぶことができないサイズの荷物を運びたいとか、急いで荷物を運びたいなど、お客さんのニーズに合わせた利用が可能です。

 

●赤帽に加入するメリットは?●
赤帽に加入する事業者は、個人経営で規模も地域限定など、小さな運送業者がほとんどです。

 

「赤帽」という、運送業者として広く知られている商標を使用することで、広告効果も期待でき、効果的な事業展開ができるのが、赤帽加入のメリットといえます。

 

加入するためには、定期的に開催されている事業説明会に参加し、組合に加入申込書を提出します。

 

その後、運輸支局に貨物軽自動車運送事業者申請を提出して、営業ナンバーの交付を受けます。ナンバーが交付されたら、赤帽に加入料などの手数料を支払います。

 

赤帽車の購入契約を結び、車両が納車されたら、業務を開始することができます。

 

 

赤帽で取り扱う荷物のサイズ・重さなど

上記のように、赤帽は宅配便と違い、車両を貸し切って荷物を運びます。そのため、赤帽で運ぶことができる荷物のサイズは、おおまかにいうと、運送に使われる軽トラックやワンボックス車の荷室サイズに入る大きさ、ということになります。

 

現在、赤帽のホームページで紹介されている赤帽車と荷台(荷室)サイズは、次の4種類です。

 

トラック ハイルーフ 縦1940 × 横1410 × アオリ285(mm)
パネルバン ハイルーフ 縦1910 × 横1450 × 高さ1270(mm)
オープンバン 縦1825 × 横1420 × 高さ1150(mm)
バン ハイルーフ 縦1860 × 横1315 × 高さ1235(mm)

 

 

トラック ハイルーフ

平ボディの軽トラックです。運転席の後方に荷台がついたタイプの、もっともオーソドックスなデザインのトラックで、軽トラック、軽トラといえばこの形を思い浮かべる方も多いと思います。

 

フラットな荷台があるだけなので悪天候に弱いという欠点がありますが(ただし、幌をつけることはできます)、荷物の形状をあまり選ばず、荷上げ、荷下ろしが楽というのが長所です。

 

ちなみに「アオリ」とは、荷物が落ちないように荷台を囲んでいる板状の部品です。また、「ハイルーフ」とは、社内の居住性や積載空間を広げるために、ルーフパネルを高くしたタイプのことです。

 

 

パネルバン ハイルーフ

パネルでできたコンテナを積んだトラックです。

 

コンテナの中に収納して運ぶため、悪天候による水濡れ、汚れ、また運送中の落下といったリスクが低いのがメリットです。コンテナの扉はロックでき、盗難防止にもなります。

 

デメリットしては、ルーフがあるため背の高いものの運送には向かないことです。

 

 

オープンバン

パネルバンの荷室は、パネルバンのコンテナの屋根部分がシートになったような構造をしています。

 

パネルバンだと積み込めないような背の高い荷物を積むことができ、左右、後方の3面は高さのあるパネルでしっかりと囲まれるため、落下のリスクも少ないです。

 

平ボディとパネルバンの中間的な特徴を持ったトラックといえます。

 

 

バン ハイルーフ

これだけはトラックではなく、いわゆるワンボックスカーです。

 

荷物の汚れや落下、盗難といったリスクはいちばん低いですが、車内には座席があるため、積載量は少ないです。

 

小物やメール便などの運送に使用されることが多いようです。

 

荷室のサイズは他にもある?

赤帽に加入した運送会社が使用しているのは、すべて「SUBARU サンバートラック」と「SUBARU サンバーバン」です。

 

SUBARUは赤帽と提携しており、ロゴやカラーリングなどを赤帽仕様にデザインした、専用の赤帽車を生産しているのです。

 

赤帽加入が決まったところで、各運送会社はSUBARUの赤帽車ラインナップから、使いたい車両を選び、購入することになります。そのため、全国どこの赤帽に依頼しても、荷室サイズは共通です。

 

ただ、上で紹介したサイズは、2015年以降のものです。それより前のサンバートラックやサンバーバンを使用している運送会社だと、じゃっかん、サイズが異なっているかもしれません。

 

 

運べるサイズはいろいろ。でも重量は350kgまで

このように、赤帽は、荷室に入るという条件を満たしていれば、かなりいろいろなサイズの荷物を運ぶことができますが、重量のほうは気をつけなくてはいけません。

 

荷物の重量は、350kgまでが上限です。

 

これは、軽トラックの最大積載重量が350kgと規定されているためです。バンのほうは乗用車なので、本来は制裁重量の規定は特にないのですが、メーカーのSUBARUでは、サンバーバンの積載重量を350kgまでとしています。

 

350kgオーバーで運送しているのが発覚した場合、車両の運転手だけではなく、荷主、つまり運送を依頼した人にも罰則が科せられます。

 

軽トラックは大型トラックほどチェックが厳しくないともいわれますが、たとえ罰則にならなくても、カーブをうまく曲がれない、ブレーキを踏んでも車が止まらない、車両の車軸が傷む、など、大きなリスクを負うことになります。積載重量には気をつけましょう。

 

赤帽車の荷室サイズはいろいろですが、重量上限はどれも350kgです

 

赤帽車の重量上限

 

乗っている人の体重は、積載重量に入る?

運転手など、運送スタッフの体重は、積載重量には加算されません。

 

そもそも、軽トラックやワンボックスカーで運ぶことができるような荷物の量ですから、スタッフはひとりかふたりになるでしょう。

 

100kgオーバーの方がふたりも来るとは考えづらいですし、スタッフの体重は心配しなくてもよさそうです。

 

赤帽で荷物を送る方法

お住まいの地域にある赤帽の営業所、配送センターに連絡をして、集荷に来てもらうことになります。

 

赤帽のホームページから、全国の営業所の連絡先を検索することができます。例えば、東京23区は浅草の「東京配送センター」が担当しています。

 

連絡方法は電話、FAX、E-メールの3種類がありますが、メールが使えない営業所も多いです。基本的には電話またはFAXで連絡することになるでしょう。

 

 

赤帽で大型荷物を送る方法

赤帽で荷物を送る場合は、ここまで解説してきたように運送車両の荷室に収まるサイズが基本です。

 

でも、ある程度であれば荷室からはみ出すサイズの荷物も運ぶことができます。

 

道路交通法では、軽トラックに積むことができる荷物のサイズは以下のように規定されています。

 

  • 幅……車両の幅まで
  • 高さ……地面から2.5mまではみ出てよい
  • 長さ……車両の全長 + 車両の全長の10%まではみ出てよい
  • 重量……350kgまで

 

順番に説明しましょう。重量についてはすでに説明したため、省きます。

 

 

車両の幅が最大サイズなので、基本的に左右に荷物がはみ出すのはNGです。

 

荷室の幅サイズ = 荷物の幅サイズの上限、ということになります。

 

 

高さ

荷台からの高さではなく、「地面からの高さ」である点に注意してください。

 

赤帽車の荷台の高さは、トラックが655mm、オープンバンが740mmです。荷台の分を2.5mから引くと、

 

  • トラック……1,845mm
  • オープンバン……1,760mm

 

までの高さの荷物を積み込むことができることになります。

 

 

長さ

荷物の上に乗せるなどして平行に積み込む場合と、荷台からルーフへ斜めに立てかけて積み込む場合では、積み込むことができる長さの最大値が少し変わってきます。

 

平行に積む場合

トラックの全長は、どちらも3,395mmですから、オーバーできる長さは、3,395mm × 10% = 339mm。

 

3,395mm + 339mm = 3,734mmまでの長さの荷物を運ぶことができます。

 

斜めに立てかけて積み込む場合

直角三角形の辺の計算を使います。

 

トラックからはみ出せる高さが対辺、荷物の長さが斜辺になりますが、ちょっと気を付けたいのは底辺の長さです。

 

上で述べたように、荷物は「トラックの全長の10%」の長さまでははみ出してよいので、トラックの全長に、はみ出すことができる長さ「339m」を加算し、その数値を底辺の長さにします。

 

 

赤帽車のはみ出しサイズの計算

 

トラック ハイルーフを例にとると、

 

底辺が3,734mm、対辺が1,845mmですから、ここから斜辺を計算したところ、4,164mmという数値が計算されました(小数点以下は切り捨て)。

 

(ちなみに、これはインターネット上にあったソフトを使って計算したものです。多分合っていると思うのですが……。)

 

実際には、ルーフの高さなども関係してきますし、数値はこのとおりにはいかないと思いますが、参考にして下さい。

 

 

赤帽で運ぶことができる荷物の最大値
  高さ 長さ
トラック 1,845mm 1,410mm 4,164mm
オープンバン 1,760mm 1,450mm 4,164mm

 

 

さらに大きな荷物を赤帽で運びたい場合は?

トラックに乗せることができるサイズの最大値を計算しましたが、これよりも大きなサイズの荷物をどうしても運ぶ必要がある、というケースもあります。

 

そんなときは、「制限外積載許可」を申請してみましょう。

 

道路交通法で認められない大きな荷物を積むときは、出発地を管轄する警察署に「制限外積載許可申請」し、許可を得ることができれば、例外的に公道を走ることができるのです。

 

制限外積載をするには、いくつか条件があります。

 

  • 走行が可能なのは申請したときの運送1回だけ。
  • 走行中は、荷物の車体からはみ出した部分に、0.3m2以上の赤い布を掲示する(昼間)。
  • または、赤色の灯火または反射器をつける(夜間)。
  • 制限外許可証は見える位置に掲示する。

 

さらに、基本的なルールとして、落下しない積み方をしていることや、申請したサイズを超えないことも条件になります。とはいえ、あまり大きなサイズは許可されないのでしょうね。

 

赤帽で運べる大きな荷物サイズ

 

 

赤帽の運送料金

赤帽では2種類の運賃制が使われています。

 

距離制運賃料金 走行距離(実際に荷物を積んで走った距離)で計算します
時間制運賃料金 走行時間も含めた作業時間で計算します

 

赤帽は宅配便と違って貸切便であるため、どちらの料金制の場合も、運ぶ荷物のサイズや重量は、料金には影響しないのが特徴です。

 

○●距離制料金と時間制料金は、どう使い分ける?●○

 

基本的には距離制料金が適応されます。

 

しかし、渋滞や混雑がある地域での配送や、荷物の扱いが難しく配送に時間がかかるようなケースは、時間制料金が適応されます。

 

これは、タクシー料金が、渋滞中は経過時間で計算されるのと同じシステムです。

 

 

運送料金の例

東京都で赤帽を頼んだ場合の料金です。

 

距離制料金
距離 料金
〜20km 4,860円
21km〜50km 1kmにつき 216円
51km〜100km 1kmにつき 162円
101km〜150km 1kmにつき 129.60円
151km〜 1kmにつき 108円
作業時間が30分を超えた場合 30分ごとに540円
待機時間が60分を超えた場合 30分ごとに1,080円

 

時間制料金
時間 料金
2時間貸切(20kmまで) 4,860円
2時間以降30分超過ごとに 1,350円加算
1日貸切(8時間・80kmまで) 21,060円
8時間以降30分超過ごとに 1,350円加算

 

上記表は、東京都の、赤帽首都圏軽自動車運送協同組合の料金を例にしましたが、どこの都道府県でも基本的な料金は、だいたい同じようです。

 

赤帽のホームページでは、各都道府県の赤帽の料金を確認することができます。

 

 

赤帽の料金を安くする方法

赤帽はもともと運送料金が安く設定されていることもあって、基本的には割引サービスは行っていないようです。

 

ただ、各赤帽営業所で、独自にお得な運送メニューを用意していることはあると思います。お住まいの地域にある赤帽に確認してみてください。

 

 

赤帽には、こんなサービスもある

 

即日配送便 集荷した荷物をその日のうちに配達します
スポット便 迅速に集荷し即時に発送。深夜や早朝の配達も可能な、高速運送サービスです。365日24時間受け付け
ハンドキャリー 赤帽スタッフが荷物を持ち、各種公共交通機関を利用して運びます。通常の陸運よりも短時間、低価格で送ることができます
定期便 決まった日、決まった時間に車両をチャーターして荷物を送ることができるサービスです

 

比較的多くの赤帽営業所で提供されている運送サービスをまとめました。

 

冒頭で述べたように、赤帽の営業所はひとつひとつが独立した運送業者ですので、サービスについては営業所ごとに異なります。

 

コンパクトに、荷物の運送と引越だけ、という営業所もありますし、いろいろなサービスメニューを用意している営業所もあります。

 

くわしいサービスについては、お住まいの地域の赤帽業者を調べ、確認してみるのが確実でおすすめです。

 

赤帽業者は何らかの形でホームページを開設していることが多いようですから、そちらをチェックするのが簡単です。もちろん、電話で直接訊いてもよいでしょう。連絡先は赤帽のホームページから検索することができます。